オランダ移住視察なら「THE STUDENT HOTEL AMSTERDAM WEST」

視察の旅行計画

オランダに移住することを決めた私たちでしたが、実はオランダに一度も行ったことがありませんでした。視察旅行については、もっぱらWEBで情報収集に努めていましたが、特に、すでにオランダに移住されている方々のブログを参考にして決めました。当初、私が参考にしていたのが「30才からの海外移住 オランダ編」というブログです。まだ直接の面識はありませんが、こちらのAKIKOさんという方が紹介されていたのがTHE STUDENT HOTELでした。ホテルのWEBサイトが見やすくスタイリッシュだったことも印象に残っています。

私たちは5月9日から5月23日までの14泊15日をこのホテルで過ごしました。14泊が大きなポイントです。14日以上滞在するとホテル代が割安になるからです。詳しい金額設定の仕組みはわかりませんが、たとえば、このアムステルダムウエストのホテルを2人1室でスタンダードの部屋を予約しようとすると、13泊だと1842.3ユーロです。14泊にすると621.6ユーロです。ちなみに46泊の場合でも1828.35ユーロです。長期滞在となればなるほど割安となるので13泊より46泊の方が安くなるという仕組みです。時間的に余裕がある方なら長めに滞在して、その間に部屋探しをするとか、数日間はどこか別の都市や国で過ごすということも可能です。拠点としておくには最適のホテルです。

郊外型の日常生活

14日以上滞在する宿泊客は、自転車を無料で貸してもらえるほか、共用キッチンが使用できます。スーパーで食材を買ってきて自炊する、という日常生活をイメージする視察期間を過ごすために、自転車とキッチンは必要不可欠です。アムステルダムウエストのホテルは、街の中心部から少し離れた郊外にあるので、大型のスーパーなども近くにあり便利です。市内にはトラムやバス、メトロ、国鉄とさまざまな交通インフラが整っていますが、やはり小回りの利く自転車が便利でした。アムステルダム中央駅まで自転車で30分程度の距離です。ちなみに、自転車には大きくホテルの名前が入っているので、アムステルダムの街中で、同じホテルの自転車に出会うとなんだか妙な親近感が湧いてきます。

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<共用キッチンにて、カルボナーラ・ダッチ風>

食事はどうする?

共用キッチンには大きなソファやダイニングテーブルがありますが、ここでほかの部屋の住人と一緒に食事するということはあまりありませんでした。私たちは夫婦で一緒に食事をしていたので、食事はいつもこのダイニングテーブルでしたが、一人暮らしの学生が多いようで、みなさんごく簡単に料理を済ませると、そそくさと部屋に戻って食事をしているようです。長期滞在の学生にしても社会人の滞在客にしても、比較的みな質素な食生活に見えました。バングラデシュの研究者という私と同年代の男性と何度かキッチンで一緒になり、同じテーブルで会話しながら食事をしましたが、食事の内容に大きな格差があったりすると、お互いに気まずいところも出てきたりして、他の住人と食事をするのは一長一短です。自炊するのが面倒だという方は、1階のダイニングレストランでおいしい食事にありつけると思います。こちらはビールの種類も豊富でおすすめです。

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<Jan van Galenstraatのホームから、左手にホテルが見える>

オランダ各地へのアクセス

私たちはもともとアムステルダムで生活するつもりがなかったため、視察期間中もライデンやハーグ、ロッテルダムに出かけることが多く、オランダ国内の各地に出かけるには電車で移動していました。ホテルの目の前にはメトロのヤンハンハーレンストラート(Jan van Galenstraat)という駅があり、ライデンでもハーグでもユトレヒトでも、どこへ行くにも非常に便利でした。オランダのメトロや国鉄は、有料ではありますが自転車を持ち込めるので、できればライデンやハーグに自転車を持ち込んであちこち走ってみたかったなと、ここは少し後悔しています。

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<ホテルのダイニングバーで>

学生生活がうらやましい

ホテルには大学生や留学生と思しき「住人」が大勢います。彼らは卓球やビリヤードに興じてみたり、併設のダイニングバーでビールを飲んでいたりしていて、とても楽しそうでした。言ってみればここは、ホスピタリティの高い学生会館のような雰囲気があるホテルです。若い学生時代にこのような環境で生活するというのは、私にとっては叶わぬ憧れだっただけに、彼らがとてもうらやましくなりました。外見だけではどこの国の人なのかよくわかりませんが、さまざまな人種の学生たちが楽しんでいる様子は、こちらから見ていても楽しいものです。アジアの人もよく見かけました。中国人や韓国人の学生は大勢いましたが、日本人の学生はそれほど多くはないようです。

少し驚いたのが、ホテルの住人が時にスタッフとして働いていることです。たとえば、チェックインの時に自転車のカギを借りたスタッフが、その後、洗濯室で自分の洗濯物を干していたりして、彼はなにをしているのだろうか、と理解に苦しみましたが、住人が働いているらしいとわかり合点がいきました。ホテルの中にも「夏休み、このホテルで少し働かないか?」というポスターが張り出されているなど(私たちの滞在期間中に定員に達したのか、あるタイミングでポスターを見かけなくなりました)なかなかおもしろい試みだと思いました。また、週末の夜ともなれば、にぎやかな学生たちの声が響きわたっていましたが、これも若い人がたくさんいる環境ではあまり気になりませんでした。オランダに移住しようと考えて視察に出かけるような人であれば、明るくノリのいいこのホテルはとても過ごしやすいと思います。